Concept
蜷川実花史上、
関西最大規模の展覧会
現実と夢幻。
時といのちの流れを感じる京都の地で
蜷川実花 with EiMは次なるテーマで挑む。
彼岸花の真紅に染まる入り口、
いのちのきらめきによる光、
そして奈落へと進む。
この果てにはいったい、何があるのか?
京都の街並みからインスピレーションをうけた、
異界の深淵を巡る旅。
作者の内面が滲み出したような空間からはじまり
この旅を通して体験者は、自らの内面を覗き
作品は、何百通りもの変化をみせるのだ。
混沌とした世界を生きる私たちに
見失いがちな自身の存在の確かさを気づかせてくれる。
現実から迷い込んだ先にある、異界へ。
それはまるで
自身が主人公になり、
全10話の自身の物語を読み進めるように
夢幻の絵巻体験へと誘う。
News
Artists
写真家・映画監督の蜷川実花と、データサイエンティストの宮⽥裕章、セットデザイナーのENZO、クリエイティブディレクターの桑名功、照明監督の上野甲子朗らで結成されたクリエイティブチーム。プロジェクトごとに多様なチームを編成しながら活動する。
主な作品発表に、「胡蝶の旅 Embracing Lights」(安⽐Art Project、2022年)、蜷川実花「残照 / Eternity in a Moment」(⼩⼭登美夫ギャラリー前橋、2023年)、「蜷川実花展 Eternity in a Moment 輝きの中の永遠」(TOKYO NODE、2023年-2024年)、「「蜷川実花展 with EiM:儚くも煌めく境界」(弘前れんが倉庫美術館2024年)、「深淵に宿る彼岸の夢」(森の芸術祭 晴れの国・岡山 満奇洞 2024年)など。
本展共同キュレーター
蜷川実花の視覚表現は、展覧会を重ねるごとに明らかに進化している。進化への激しい情熱もさりながら、その華麗な表現と共にどこに向かって進化しようとしているのか?
永い歴史を飲み込んで、様々な伝統文化のインキュベーションともなった、ここ京都で、観客は「此岸」と「彼岸」をめぐる、新たな「薄明」の物語を目の当たりにすることだろう。
この度、文化と歴史が交差する京都市京セラ美術館で、展覧会「彼岸の光、此岸の影」を開催させていただきます。
来場者の皆さんが巡る深淵は、誰もの心象風景にあるようで、しかし誰も見たことがない――そんな感覚を呼び覚ます空間です。
時間の揺らぎの中で、多様な色彩をまとう光と影が現れます。生と死、儚さと普遍、諦観と希望などが交錯する体験は、心の中を巡る旅でもあります。
本展覧会が視覚的な美しさにとどまらず、存在や死生観に触れる体験となり、皆さんにとって忘れがたいものになることを私たちは願っています。
ここ何年か集中して、アート作品の制作により一層力を入れ、大規模な展覧会をいくつもやらせていただきました。その中でも今回京都市京セラ美術館で展覧会ができるというのは、私にとってとても大きなことです。
これまでも様々な作品に込めてきたコンセプトである「虚構と現実」「こちら側とあちら側」「光と影」。
より深く自分の中に潜っていけるような、新しい扉を開くような、イマーシブ体験をつくります、ぜひ観にいらしてください。今回も何かの境界線を越えたり、境目が揺らいで融合したり、自分の中を深く旅するような体験をしていただける展覧会を目指しています。
クリエイティブチームEiMと共に新しい扉を開けたような、進化した作品展示にしたいと、日々つくり続けています。